EBM・EBPTとは
EBM(根拠に基づく医療)・EBPT(根拠に基づく理学療法)とは
理学療法を実施する際に、Evidence-Based Medicine(以下、EBM)、Evidence-Based Physical Therapy(以下、EBPT)の重要性が指摘されています。
EBM(根拠に基づく医療)とは
EBMとは、「個々の患者のケアに関わる意思を決定するために、最新かつ最良の根拠(エビデンス)を、一貫性を持って、明示的な態度で、思慮深く用いること」、「入手可能で最良の科学的根拠を把握した上で、個々の患者に特有の臨床状況と価値観に配慮した医療を行うための一連の行動指針」、「個々の患者の臨床問題に対して、(1)患者の意向、(2)医師の専門技能、(3)臨床研究による実証報告を統合して判断を下し、最良の医療を提供する行動様式」
(日本理学療法士協会より)
上記のように、
EBMとは研究など科学的に証明されている根拠に基づき、患者と共に方針を決め、最適な医療を提供することを言います。
EBPT(根拠に基づく理学療法)とは
EBMの概念を理学療法に当てはめて、科学的根拠に基づいて理学療法を行うことです。
具体的な方法として、
個々の患者に関する臨床問題や疑問に対して
- 臨床研究による実証報告としての科学的根拠
- 理学療法士の臨床能力
- 施設の設備や機器の状況
- 患者の意向や価値観
を統合した最適な臨床判断を行うことによって、
質の高い理学療法を実践するための一連の行動様式のことを言います。
(日本理学療法士協会より)
科学的根拠の質
科学的根拠には質の高い情報、質の低い情報などレベルが存在します。
多くの研究や調査を集めて分析したものは根拠は高く、一般人の知恵や噂は根拠は低くなります。
つまり…
個々の患者の状態、実施の可能性(自身の能力や設備など)、患者の希望を踏まえ、適応する科学的根拠の高い(エビデンスレベルが高い)研究を見つけ出し治療を行うことが大切となります。